便秘になりやすい食べ物とは?種類や理由、いつもの食事に足したい食品を解説
「できれば、便秘になりやすい食べ物は避けたい」と思う方は多いのではないでしょうか?
一方で、肉類や脂っこい料理、菓子パン、ファストフード、濃いお茶やコーヒーなど、おいしかったり、利用しやすかったり、日頃よく口にするものの中にも、お通じに影響しやすいものが多くあります。
便秘になりやすい食べ物を1回食べたからといってすぐに便秘になるわけではありませんが、食物繊維や水分が少ない食事、脂質の多い食事、食事量の少ない状態が数日続くと、便の量や水分量が不足し、出にくさにつながることがあります。
「何を食べたか」だけでなく、「どのような食事が続いているか」を見ることが大切です。
このコラムでは、便秘になりやすい食べ物の種類とその理由、便秘になりやすい食べ物に足したい食品について解説します。
1. 便秘になりやすい食べ物とは?
便秘になりやすい食べ物とは、脂質や糖質に偏りやすく、食物繊維や水分が不足しやすい食べ物のことをいいます。
種類によっては、消化に時間がかかりやすいものや、腸内環境、便の硬さに影響するものもあります。
肉類や脂質が多い食べ物
肉類を中心とした食事や、揚げ物、バターやクリームなどの乳脂肪分を多く使った食べ物は、便秘が気になるときに注意したい食べ物です。
脂質の多い食べ物は、消化に時間がかかりやすくなります。
また、赤身肉のように脂質が比較的少ない肉でも、肉類そのものには食物繊維がほとんど含まれません。
肉中心の食事が続くと、便の材料になる食物繊維が不足しやすくなります。
さらに、動物性たんぱく質や脂質が多い食事が続くと、消化しきれなかった一部が大腸に届き、腸内細菌のバランスに影響することがあります。大腸では、未消化のたんぱく質や脂質をエサにして、悪玉菌と呼ばれる菌が増えやすくなり、便やおならのにおいのもとになる物質やガスが発生しやすくなります。こうした変化が、お腹の張りやお通じのリズムの乱れにつながることがあります。
便秘によるお腹の張りについてくわしく知りたい方は、こちらをチェックしてみてください。
タンニンを多く含む食べ物や飲み物
柿、濃い緑茶、紅茶、コーヒー、ウーロン茶、ワインなどには、渋み成分であるタンニンが含まれています。
タンニンには収れん作用があります。収れん作用とは、粘膜や組織を引き締めるように働く作用のことで、摂りすぎると体質によっては腸の動きや便の状態に影響することがあります。
また、コーヒーやお茶は一般的にカフェインを含んでいます。カフェインには利尿作用があるため、飲み方によっては水分不足につながることがあり、便が硬くなる場合があります。
加工度の高い食べ物
菓子パン、お菓子、スナック類、インスタント食品、ファストフードなどの加工度が高い食べ物は、糖質や脂質に偏りやすく、食物繊維が少ないものもあります。
こうした食品には、食品添加物が使われている場合もあり、一部の食品添加物は、腸内細菌のバランスに影響する可能性が研究されています。
ただし、添加物そのものと便秘の関係はまだ研究段階のため、食事全体の偏りとあわせて考えることが大切です。
インスタント食品やファストフードは塩分が多い傾向があり、体内の水分バランスに影響することがあります。水分が不足すると便が硬くなりやすいため、食事の内容とあわせて水分のとり方も意識しましょう。
精製された炭水化物
白米や白いパン、うどん、パスタは精製された穀類を使った主食です。
精製の過程でぬかや胚芽が取り除かれた材料で作られているため、玄米や全粒粉のパンに比べて食物繊維が少なくなります。
食物繊維は便のかさを増やす材料になるため、不足すると便の量が少なくなり、腸への刺激も少なくなります。その結果、便が腸の中を進みにくくなり、出しにくさにつながることがあります。
2. いつもの食事に足したい食品とは?
便は食べ物の残りでできていると思われがちですが、便の大部分は水分で、そのほかに、消化されずに残った食物繊維、腸内細菌、胆汁に由来する成分などで構成されています。
そのため、まず意識したいのは水分と食物繊維です。水分は便のやわらかさに関係し、食物繊維は便のかさを増やしたり、水分を含んで出しやすい状態を保つことに関わります。
便秘が気になるときは、控えたい食べ物を知るだけでなく、いつもの食事に不足しているものを足してみましょう。
野菜・きのこ・海藻類などの食物繊維
野菜、きのこ、海藻類は、食物繊維を取り入れやすい食品です。
きのこや海藻類は、少量でもみそ汁やスープ、炒め物に加えやすく、いつもの食事に足しやすいところが特徴です。野菜も、副菜として添えるほか、汁物や麺類の具として取り入れられます。
肉料理や主食中心の食事が続くときは、野菜、きのこ、海藻類を組み合わせると、食事全体のバランスを整えやすくなります。
豆類・大豆製品などの食物繊維
豆類や大豆製品は、食物繊維に加えて植物性たんぱく質も含む食品です。
納豆、豆腐、蒸し豆、きなこなどは、主食や副菜に組み合わせやすく、いつもの食事に足しやすい食品です。
便の材料になる食物繊維を増やしながら、たんぱく質も一緒に取り入れられます。
なかでも納豆は発酵食品でもあり、食物繊維と発酵食品の両方を意識したいときにも取り入れやすい食品です。
果物
果物には、水分と食物繊維が含まれています。
食物繊維は便の材料になり、水分は便のやわらかさに関わります。キウイ、りんご、バナナ、みかんなどは、日常で取り入れやすい果物です。
ただし、バナナは熟し具合によって含まれる成分が変化します。青いバナナにはレジスタントスターチが比較的多く含まれるとされています。 レジスタントスターチは小腸で消化されにくく、大腸まで届いて腸内細菌のエサになりやすい成分です。一方で、人によってはお腹の張りやガスが気になることもあります。
便秘が気になるときは、体調に合わせて果物の種類や熟し具合を選ぶとよいでしょう。
ヨーグルトなどの発酵食品
ヨーグルト、納豆、みそなどの発酵食品には、乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌、麹菌などの微生物が関わっています。これらは腸内細菌のバランスに関係するため、発酵食品は腸内環境を意識した食生活に取り入れやすい食品です。
ただし、ヨーグルトは発酵食品ですが、食物繊維を多く含む食品ではありません。
便秘が気になるときは、ヨーグルトだけでなく、果物、きなこ、オートミールなどを合わせると、発酵食品と食物繊維を一緒に取り入れやすくなります。
腸内環境に関わる食品と、便の材料になる食品を組み合わせて考えると、食事に足したいものが選びやすくなります。
食物繊維をふくむ主食
主食から食物繊維を取り入れるなら、雑穀、玄米、全粒粉パン、オートミールなどが選択肢になります。
白米に雑穀を混ぜる、朝食にオートミールを取り入れる、パンを選ぶときに全粒粉入りのものを選ぶなど、いつもの主食を少し変えるだけでも、食物繊維を加えやすくなります。
主食は毎日の食事に取り入れやすいため、便の材料となる食物繊維を継続して摂りやすいところが特徴です。
食物繊維を含む食材や発酵食品を使ったメニューを知りたい方は、こちらのレシピを参考にしてみてください。
食物繊維は便秘対策に役立つ成分ですが、水分が不足している状態で食物繊維を増やすと、便が硬くなったり、腸の中で進みにくくなったりすることがあります。取り入れるときは、水分も意識しながら、野菜、海藻、きのこ、豆類、果物、穀類など、複数の食品から少しずつとることが大切です。
3. 便秘薬や医療機関への相談も選択肢に
便秘薬を使う場合は、便秘の状態に合ったものを選ぶ
食生活を見直しても出にくさが続く場合は、便秘薬を使うことも選択肢のひとつです。
便秘薬にはいくつかの種類があり、腸を刺激して排便を促すタイプのほか、腸内に水分を引き込み、便をやわらかくして出しやすくする便秘薬もあります。
便を柔らかくして排便しやすい状態にする、酸化マグネシウムを主成分とする便秘薬については、製品ページで詳しくご確認いただけます。
ただし、持病のある方や服用中の薬がある方は、使用前に薬剤師または登録販売者に相談しましょう。
いつもと違う症状があるときは医療機関へ
次のような症状がある場合は、便秘以外の病気が関係している可能性もあります。
- 急に便が出にくくなった
- 血便がある
- 強い腹痛がある
- 吐き気や嘔吐をともなう
- 体重が減ってきた
- 便が急に細くなった
- 便秘と下痢を繰り返す
このような変化があるときは、「いつもの便秘」と決めつけず、医師に相談しましょう。
4. まとめ
「便秘になりやすい食べ物」を知ることは、食事を制限するためではなく、自分の食生活の偏りに気づくための手がかりになります。
便秘が気になるときは、「これは食べない」と決めるより、いつもの食事に水分や食物繊維を含む食品を足すところに目を向けてみましょう。
おいしいものを楽しみながら、水分や食物繊維を含む食品、発酵食品なども上手に取り入れて、心地よいお通じにつながる食事を目指していきましょう。
食生活とともに、日頃のちょっとした生活習慣も取り入れたい方はこちらもチェックしてみてください。
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